イスラエルがまた暴れて

イスラエルがまた暴れているみたいだ。

今日のテレビでやっていた。




国連がストップをかけたのに、なんだかんだと

理由をつけて、またレバノンを攻撃したらしい。




そういえば、先日日本海に向けてミサイルを

打ち込んだ北朝鮮が、今度は核実験を始めようと

しているらしい、と昨日のニュースでやっていた。



そうなると次は韓国が核を持とうとするのだろう。

危険極まりないことだ。






人間が戦争をやめることはできないだろう。






そもそも、動物や昆虫や植物ですら、生態系の

中において、戦争を繰り返しているのだ。



カブトムシとクワガタがクヌギの樹液を取り合う

ように、大国同士が石油を取り合っている。



あえて違いを挙げるとするなら、カブトムシと

クワガタは、いくら戦っても、殺しあうことまでは

しないが、人間は、戦って殺しあう。ここが違う。




石油を取り合うのは、じゃんけんで戦えばいい。



じゃんけんは大げさにしても、せめて、素手

戦うようにすればいいのだ。人間、素手

戦い合っても、死ぬようなことにはならない。




武器、などというものがあるから、悲惨な戦いに

なってしまうのだ。




アメリカにしても、巨大なマーケットの背後に

軍事産業というブラックマーケットが存在している

からこそ、戦争をやめられないのだ。



軍事産業は、戦争が始まると景気が上がり、

戦争が終わると景気が下がる。



ミサイルを作るのは、居間に飾ってもらうため

ではなく、どこかに打ち込んでもらうためだ。

打ち込む先があるから、ミサイルは作られる。




武器を作るのをやめれば、人が殺しあうような

戦争をせずに済むはずだ。






古代ギリシア時代だったか、

スパルタ軍とメッセニア軍の戦いにおいて、

それまで青銅の剣で戦っていた戦場に、

はじめて鋼鉄の剣が登場した。



青銅の剣は、相手を殺してしまうほどの殺傷力を

持っていなかったが、鋼鉄の剣は切れ味が鋭く、

相手を確実に絶命させることができた。




"銅"から"鉄"へ移行したことで、

戦場は勝負の場ではなく、殺し合いの場となった。





日本の戦国時代、武田信玄上杉謙信

川中島の合戦は有名だが、

数万を越える軍勢が、数週間を戦いあっても、

両軍の死者は合わせて千や二千程度だった。



だが、織田信長武田勝頼長篠の合戦において、

織田の鉄砲隊は、武田軍1万を、たったの三日間で

ことごとく殺傷してしまった。




"矢"から"鉄砲"への移行が、戦いを悲惨にした。





江戸幕末、薩長軍と幕府軍が壮絶な戦いを繰り広げた、

となっているが、あれは、イギリスとフランスの戦いだった。



もともと、天皇を擁する尊王派と、将軍を擁する佐幕派との

意見と思想の争いから始まり、結局、穏便な話し合いの末に

徳川将軍が大政を奉還し、そのまま事は収まると思われた。



が、なぜか戦争の火蓋が切られ、激しい殺し合いとなった。



当時、イギリスとフランスは、軍事産業の発展を競い合い、

イギリスは薩摩と長州に、フランスは幕府に武器を流した。

武器を流した以上、それをたくさん消費させて儲かりたい。

だからこそ、尊王派と佐幕派が話し合いによって解決する

ような事態を回避すべく、あらゆる手段で戦争を起こさせた。



結果、イギリスが後ろ盾となった薩長軍が政府を樹立した

ことで、その後、大量のイギリス兵器が日本へ流れてくる

ことになる。"世界の海軍"イギリスが作る軍艦のほとんどが

日本へ輸出され、日中戦争日露戦争へと広がっていった。




思えば幕末のあのとき、イギリスとフランスが、

武器の輸出で争わずに、紅茶とワインの輸出で争っていれば、

お互い競合することもなく、戦争なども起こらずに済んだのだ。






剣や鉄砲、軍艦やミサイルといった強力な殺傷力を持つ

道具は、この世から無くしてしまうべきだ。





もっといえば、刃物すら、世の中に出回るべきではない。





魚も、肉も、野菜も、スーパーで売られている時点で、

すべて切られていれば、包丁など台所になくていい。



家の台所に包丁があるから、人は不幸せな目に合う。





世の中で、包丁を握って人を幸せにできるのは

料理人だけだ。




料理人だけが包丁を使えるようにすればいい。






亡きジョン・レノンが、



"すべての武器を楽器に持ち替えよう"



という運動をやっていた。すばらしいことだと思う。





これに関する余談だが、

歴代のウルトラマンシリーズで、一番強い怪獣が

何だかご存知だろうか。実は、バルタン星人でも

ゼットン星人でもなく、ウルトラマンマックスという

前シリーズに登場した 完全生命体イフ だ。




突如地球にあらわれた巨大な物体。ただそこに

いる、というだけで何の害もないのだが、地球

防衛軍は、協議の末、異星からの生命体が

地球に留まり続けていることそのものが危険だ

という理由で、ミサイルや戦闘機によって爆破

を図る。だが、この生命体は、ミサイルや戦闘機

によるビーム攻撃をことごとく飲み込んでしまい、

逆に、ミサイルやビームを身につけ、反撃を行なう。



慌てた地球防衛軍は、強力な軍隊と兵器によって

さらなる攻撃を加えるが、そのたびに、この生命体は

すべての攻撃を飲み込み、すべての兵器を体に

身につけて反撃してくる。



ウルトラマンが登場し、会心のビーム光線を加えるが、

なんとそのビーム光線すら飲み込んでしまう。

自ら放ったビーム光線を返され、くずれ落ちてしまう

ウルトラマン。暴れ狂う怪獣。街は焦土となる。



攻撃の術を失った地球防衛軍ウルトラマン

立ちすくむ中、巨大な兵器と化した生命体の前に、

ひとりの幼い女の子が、瓦礫の下から現われる。



怪獣さんは、音楽は好き?音楽は楽しいよ。



そう無邪気に言いながら、怪獣に向かって

学校で習った笛を吹きはじめるのだ。



すると、その生命体は、みるみるうちに、

巨大な兵器の塊となっていたその姿を、

巨大な楽器の塊に変え、

女の子の笛の音に合わせながら、

素晴らしい音楽を奏ではじめるのだ。




この生命体は、もともと危険な怪獣ではなく、

自分に影響を及ぼす物体を、体に取り込んで

いくという特殊な生命体だった。



それを大人達は、武器をもってねじ伏せようとした。



そして、ひとりの女の子の、ただ音楽を愛する心が

世界を救ったのだ。





この回の放映を見て、感動に涙しながら、

ああ、ジョン・レノンなんだな、と思った。




武器が、楽器に替わって、平和が訪れたのだ。






そう、何か、身近なことからはじめよう。



周囲の誰かが、誰かと喧嘩になりそうになったら、

互いに楽器を持たせて競い合わせよう。



もしくは、カラオケの得点で競い合わせればいい。

同じ曲をエントリーさせて、ハモり対決、でもいい。



そうすれば、喧嘩も収まろう。




誰かと誰かがクチ喧嘩をはじめたら、

そのうるさいクチに、ハーモニカをくわえさせればいい。



そうすれば、いつか音色が合うときが来るだろう。






国連の人達へ。

イスラエルレバノンの国境地帯に、

国連軍を送るのではなく、

音楽隊を送れ。





END